マイホーム購入と切っても切れない関係にあるのが、住宅ローンです。

一生に一度の大きな買い物だからこそ、住宅ローンの借入先も慎重に選びたいですよね。

とはいえ住宅ローンは、パッと見ただけでは違いがわかりづらい商品です。

この記事では金利や借りやすさを比較したうえで、住宅ローンの融資を担当していた元銀行員が選ぶおすすめの住宅ローンをランキング形式で解説していきます。

このランキングを参考にして、自分のライフスタイルに合った住宅ローンを見つけましょう。

住宅ローンは変動金利と固定金利のどっちがお得なの?

変動金利VS固定金利

住宅ローンには、変動金利と固定金利の2つの金利タイプがあります。

どちらで借入をするかによって、最終支払額が100万円単位で変わってきます。

結論から言うと、これから新しく住宅ローンを検討している人には固定金利での借入をおすすめします。

長い目で見ると圧倒的にリスクが少なく、安定して返済することができるからです。

変動金利と固定金利には、次のような違いがあります。

変動金利 固定金利
特徴 市場の変化により金利が変更される 借入期間中、常に同じ金利
メリット 元々の金利が低い 返済額が変わらず返済計画が立てやすい
デメリット 金利が上昇するリスクがある 変動金利よりも元々の金利が高い
向いている人
  • 借入額が少ない(〜2,000万円)
  • 借入期間が短い(〜20年)
  • 共働き
  • 借入額が多い(3,500万円超)
  • 借入期間が長い(〜35年)
  • 小さい子供がいる

変動金利の最大の特徴は、半年ごとに金利が見直される点です。

変動金利は市場の変化に応じて金利が変わるため、最終返済額がわからないことが不安要素として挙げられます。

一方、固定金利は契約時から金利が変わらないため、借入の段階で最終返済額がわかって返済計画が立てやすいです。

頭金を1,000万円ほど貯めて借入額を少なく抑えられる人は変動金利でもいいかもしれませんが、貯金が少なく借入が多額になる人は固定金利の方がいいでしょう。

2019年現在は固定金利がおすすめ

借入額が少なければ変動金利でもいいと言いましたが、超低金利政策がおこなわれている現在は、固定金利を使うことをおすすめします。

確かに契約時の金利だけ見れば変動金利のほうが低いですが、変動金利には景気に左右されやすいというデメリットがあります。

現在の超低金利政策を2020年の春ごろまで続けると日銀の黒田総裁は明言しましたが、その後どう変わるかは不透明です。

日銀は二十五日に開いた金融政策決定会合で、金融緩和策の先行き指針を一部修正した。これまで「当面の間」としていた現在の超低金利政策を「少なくとも二〇二〇年春ごろまで」続けると時期を明確化した。消費税増税や海外経済の減速による影響を回避するため、大規模な金融緩和策の長期化が必要と判断した。

住宅ローンの変動金利はすでに最低まで落ちたといわれており、今後上がっていく可能性が極めて高いです。

少し割高に感じたとしても固定金利を選んだほうが、安心して返済計画を立てられます。

特に1人で返済している人や小さい子供がいて教育費が必要になる人は、固定金利を選ぶのがベストです。

大学までの教育費は子供1人につき約3,000万円と多額ですので、家計の中でかなりのウエイトを占めてきます。

家計に余裕がない状態で金利が変動して支払額が上がってしまうと、住宅ローンを支払えなくなる可能性があります。

住宅ローンを滞納してしまうと、競売や任意売却によってせっかくのマイホームを手放さざるを得なくなり、つらい思いをしなければなりません。

住宅ローンは金額が大きいため、確実に返済できる金額を設定することが何より重要です。

最終返済額の差が気になるなら、生活に余裕が出てきた時点で繰り上げ返済をするという手もあります。

手数料や保証料の安い商品を選ぶのがコツ

金利を低い商品を選ぶのはもちろんですが、手数料や保証料の安い商品を選ぶことも、お得な住宅ローンを借りるコツです。

家を買うには物件購入代金だけではなく手数料と保証料がかかり、2つまとめて諸費用と呼ばれます。

どれだけ金利が安くても、諸費用が高い住宅ローンを借りてしまうと損をするので気をつけてください。

主な諸費用の例は、以下のとおりです。

諸費用の種類

内容 金額
融資手数料 借入をする金融機関に支払う手数料 約3〜5万円または借入額の2%前後
ローン保証料 保証会社に保証人になってもらうための費用 借入金額や期間による
保証会社事務取扱手数料 保証会社が行う事務手続きの手数料 借入金額や期間による
印紙税 契約の際に貼って納税する印紙代 借入金額による
抵当権設定費用 自宅に抵当権を設定する時に法務局に納める費用 借入金額による
火災保険料 火災保険に加入するための費用 約20〜40万円
地震保険料 地震保険に加入するための費用(任意加入) 借入額1,000万円あたり1〜4万円
団体生命信用保険料 団信に加入するための費用 金利に上乗せして支払う

聞き慣れないワードが多く出てきたのではないでしょうか。

中でも諸費用の総額への影響が大きいローン保証料と、節約しやすい印紙税について解説します。

負担が大きくなりやすいローン保証料

諸費用の中で最も金額が大きいのが、ローン保証料です。

数千万という大きな金額を借りる際には、本来であれば連帯保証人が必要になります。

しかし連帯保証人は、借主が住宅ローンを支払えなくなった時に代わりに支払っていかなければならない義務があるため、なかなか成り手が少ないのが現実です。

保証会社は連帯保証人の役割を務め、返済が滞ってしまった時には借金の肩代わりをして銀行にお金を払ってくれます。

肩代わりをすることは保証会社にとって大きなリスクなので、当然保証料は高くなります。

ただし保証会社を利用せずに保証料を0円にするサービスをおこなっている銀行を選べば、費用が抑えられるので覚えておきましょう。

ネット銀行を利用すれば節約できる印紙税

印紙税は紙の契約書に必要になる費用なので、ネット銀行を利用すれば削ることができます。

印紙税の金額は借入金額ごとに定められており、該当金額の印紙を貼って納税します。

借入金額 印紙税
1万円〜10万円 200円
10万円超〜50万円 400円
50万円超〜100万円 1,000円
100万円超〜500万円 2,000円
500万円超〜1,000万円 10,000円
1,000万円超〜5,000万円 20,000円
5,000万円超〜1億円 60,000円

例えば住宅ローンを3,000万円借りた場合は、2万円の印紙代を支払わなければなりません。

しかしネットで電子契約できる住宅ローンを利用すれば、5,000円程度の手数料で済むため費用を節約することができます。

諸費用の相場はいくら?

諸費用の総額は新築なら物件価格の3〜12%中古なら6〜8%が相場です。

新築マンション 3〜5%
中古マンション 6〜8%
建売住宅 6〜8%
新築注文住宅 10〜12%

諸費用にはかなりの幅があることがわかりますね。

できるだけお得な住宅ローンを選ぶためには、諸費用を含めて計算される実質金利で比較することが大切になってきます。

表面金利と実質金利の違い

表面金利 店頭やネットなどで表示されている金利
実質金利 表面金利に諸費用を含めた金利

実際はどこの銀行が実質金利が低いのか、ランキングにしてまとめましたので参考にしてください。

実質金利が低い住宅ローンのおすすめランキングトップ5【比較表】

計算機

実質金利が低い住宅ローンは、具体的にどの銀行の商品なのでしょうか。

ここではランキング形式でおすすめの住宅ローンを紹介していきます。

今回は、以下のような条件で比較しています。

前提条件
  • 全期間固定金利
  • 借入期間35年
  • 借入額3,000万円
  • 最終返済年齢65歳
表面金利 融資手数料 保証料 実質金利
1位 住信SBIネット銀行 0.920% 借入額の2.2% 無料 0.926%
2位 楽天銀行 1.110% 借入額の1.43% 無料 1.050%
3位 りそな銀行 1.110% 借入額の1.87% 無料 1.097%
4位 ソニー銀行 1.340% 44,000円 無料 1.349%
5位 じぶん銀行 1.237% 借入額の2.2% 無料 1.374%

金利の安さを比較すると、りそな銀行以外はネット銀行であることがわかりますね。

5社に共通しているのは、保証料が0円である点です。

実質金利は、住宅支援機構の返済プラン比較シミュレーションを利用して確認が可能です。

今回挙げた商品以外にも気になる商品がある場合は、シミュレーションを使えば気軽に実質金利を比較できるので覚えておくといいでしょう。

ではランキング上位の銀行の商品について、それぞれ詳しく解説していきます。

実質金利が1.0%を切る住信SBIネット銀行

固定金利で借入をするなら、住信SBIネット銀行の金利が最も安いです。

2.2%という少々高めな融資手数料を含めても、かなりの低金利です。

表面金利とも0.006%しか変わらないため、思っていたよりも支払いが高額になってしまうギャップもありません。

また契約から10年間は、金利がさらに0.25%金利が下がる特約がついています。

一部繰上げ手数料が0円なので、なるべく短い期間で完済したい人にも向いています。

ネット銀行ですが、住宅ローン専用店舗のローンプラザを首都圏を中心に14店舗展開しており、対面で相談したい人にもぴったりです。

団体信用生命保険に全疾病保障の特約が無料でつけられるため、もしもの時にも安心です。

フラット35なら楽天銀行

フラット35の利用を検討しているなら、楽天銀行がベストです。

楽天銀行の住宅ローンのメリットは3つあります。

  • 頭金がなくてもフラット35が低金利で利用できる
  • 返済用口座を楽天銀行にすると事務手数料が格安になる
  • 審査スピードが早い

頭金がないとフラット35が低金利で利用できない銀行も多い中、頭金なしでも低金利で利用できるプランがあるのは大きなメリットです。

融資手数料は1.43%と他社と比べて安く設定されており、楽天銀行の口座を返済用口座にするとさらに1.10%まで引き下げられます。

フラット35は長期優良住宅や低炭素住宅を建てた人向けに低金利プランも用意しているため、ZEHなどの省エネ住宅を建てようと思っている人は要チェックです。

申込条件が甘いりそな銀行

低所得の人や転職して間もない人でも申し込めるのが、りそな銀行の住宅ローンの特徴です。

ほとんどの金融機関は、住宅ローンの申込条件として年収300万円で勤続年数は3年以上という基準を設けています。

しかしりそな銀行は、年収100万円や勤続年数1年の人でも申し込むことができます。

またパートの収入も年収100万円以上であれば合算できるので、夫婦で収入合算をしたい人にもうってつけです。

契約まで最低2週間ほどかかるのはネックですが、申込条件に不安がある人でも申し込みしやすい点はメリットになります。

諸費用を安く抑えたいならソニー銀行

ソニー銀行の住宅ローンは、申し込みから契約までネットで完結できるのが特徴です。

また諸費用が安いことを売りにしており、以下の費用が0円です

  • 保証料
  • 団体信用生命保険料
  • 印紙代(電子契約の場合のみ)

ソニー銀行は保証会社を利用していないため、保証料がかかりません。

団体信用生命保険料も銀行側が負担するため不要で、電子契約にすれば印紙代も浮きます。

また融資手数料を2%前後支払わなければならない金融機関が多い中、ソニー銀行の融資手数料は44,000円と群を抜いて安いです。

2%というと一見少なく感じますが、例えば3,000万円の借入をすれば60万円になることを考えると、ソニー銀行の融資手数料の安さがわかると思います。

ネットで最短10日で契約まで完結するじぶん銀行

auと三菱UFJ銀行が出資したネット銀行であるじぶん銀行は、2015年にネット完結の住宅ローンをいち早く取り入れました。

そのためネット完結のノウハウが確立されており、申し込みから契約まで最短10日で完了します。

通常の住宅ローンが申し込みから契約までに2週間から1ヶ月程度かかることを考えると、驚異的なスピードです。

また、他行口座からじぶん銀行の返済口座へ入金する手数料が無料になるサービスもおこなっています。

例えば給与振込の口座がゆうちょ銀行だったとしても、自動的に返済用口座に振替されるので、わざわざ自分で返済用口座に移し替える手間がかかりません。

通常の口座振替には100〜400円程度の手数料がかかることを考えると、かなりお得なサービスだといえるでしょう。

地方銀行は審査に通りやすいって本当?元銀行員が真相を解説

岡崎信用金庫

地方銀行は審査に通りやすいといわれています。

なぜなら地方銀行はメガバンクと比べて、融通を利かせてくれるからです。

都心銀行は取り扱い件数が多いため、顧客ひとりひとりの事情を考慮した審査をすることは難しく、どうしても機械的な審査に頼らざるを得ないところがあります。

都心銀行と地方銀行の取り扱い件数の違いについて、以下の調査結果を参考にしてください。

1店舗あたりの平均申し込み数の比較表

都銀・信託銀行 地銀
回答数 14 62
総件数 205,692 239,839
1店舗あたりの件数 14,692 3,868

都市銀行の1店舗が担当する件数は、地方銀行より約3.8倍も多いことがわかります。

私が地方銀行で住宅ローンの融資担当をしていた時には、メガバンクで断られた人が申し込んでくることも珍しくありませんでした。

地域貢献を理念としている地方銀行は、年収や他社借入の返済状況が基準から少々外れていても、何とか審査に通るように力を尽くします。

審査に時間はかかりますが、基準に達しなかったからといって即座に断られることはまずありません。

借り換えでも審査に通りやすい?

結論から言うと、新規借入と借り換えの場合では金利や審査基準が変わるので借りやすいとは言い切れません。

借り換えとは主に金利の引き下げなどを目的に、より良い条件の金融機関に返済先を変えることを指します。

審査で最も大切なのは、住宅ローンの返済実績がきちんとあることです。

借り換え時には、現在借入中の住宅ローンの返済履歴がわかる書類を提出します。

  • 住宅ローンの返済予定表
  • 住宅ローンの返済用口座の通帳のコピー

さらに信用情報も調べられるため、これまでのローンの返済履歴はすべてわかってしまいます。

年2回以上の延滞や60日以上の返済遅延があると、審査に落ちる可能性が極めて高くなります。

これは地方銀行でもメガバンクでも変わりません。

返済履歴に問題がなければ、実質金利の安い銀行に申し込むことでお得に借入ができます。

地方銀行を利用するメリット3選

審査が積極的なこと以外にも、地方銀行を利用するメリットには以下のようなものが挙げられます。

地銀を利用するメリット
  • 地理や地域性がわかっているので悩み相談がしやすい
  • 自営業者でも審査に通りやすい
  • 地域限定のサービスをおこなっている

地方銀行は地域密着型の銀行のため、地域ごとの特性を把握しており、悩みがわかってもらいやすいのもメリットです。

メガバンクは自営業者に対しての審査が厳しくなりがちですが、地方銀行なら比較的審査に通りやすくおすすめです。

またその地域限定の特別なサービスをおこなっているケースもあり、見逃せません。

北海道銀行と福岡銀行のサービスを紹介しますので、参考にしてください。

北海道銀行のハッピーエブリデーは20万件以上の優待を受けられる

北海道銀行では、住宅ローンの利用がある人に対してハッピーエブリデーという優待サービスを展開しています。

割引対象 割引内容 割引率
全国の宿泊施設 宿泊代金 最大90%
有名ホテル ビュッフェや記念日プラン 最大50%
遊園地などのテーマパークや日帰り温泉 入場料 最大75%
映画館 映画チケット 会員優待価格の適用

宿泊施設や映画館などで、合計20万件以上の優待を受けることができます。

年会費は無料で、住宅ローンの借り入れ期間中は無制限で利用できるため利用者にも好評です。

福岡銀行では市ごとに0.1%の金利優遇が受けられる

福岡銀行では住宅を購入する市ごとの金利優遇があり、該当の市で住宅を買うと金利が0.1%引き下げられます。

またオール電化にすることによって金利を1.1〜2.15%引き下げてくれるというサービスも展開しています。

自分の住む地域の地方銀行にもお得なサービスがあるかもしれませんので、選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。

住宅ローンの借入時のポイントまとめ

住宅ローンの借り入れ時のポイントをまとめたものは、以下のとおりです。

  • 変動金利よりも固定金利で計画的に返済する
  • 表面金利に惑わされず、実質金利で比較する
  • 実質金利が安いネット銀行で借りるのがおすすめ
  • 地方銀行は審査に通りやすいので要チェック
  • 新規と借り換えは金利や審査基準が違うので、改めて比較する

自分に合った住宅ローンを選んで、マイホームと共に素敵な新生活を送りましょう。